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プリザーブドフラワーとドライフラワーの違いとは?作り方・もち・お手入れ・選び方を比較

この記事でわかること

結論:プリザーブドフラワーとドライフラワーのいちばんの違いは加工の方法です。プリザーブドフラワーは水分を保存液に置き換えるので、生花のようにしっとりやわらかく、数年きれいに飾れます。ドライフラワーは乾かして水分を抜くので、かさっとした風合いで、色は少しずつアンティーク調に変わり、もちは半年〜1年ほどが目安です。

  • 2つの共通点と、違いがひと目でわかる比較表
  • プリザーブドフラワーの作り方と特徴
  • ドライフラワーの作り方と特徴
  • お手入れの違い
  • 贈りものにはどちらを選ぶか
  • 2つを組み合わせるコツ
  • 寿命・値段・風水など、よくある質問

「プリとドライって、同じじゃないんですか?」
「プリザーブドフラワーとドライフラワーって、何が違うんですか?」

先日そんなご質問をいただいて、ちょっとびっくりしてしまいました。
こんにちは。プリザーブドフラワーデザイナーの小野梨花です。

びっくりすると同時に、「そうだよなぁ」としみじみ考えました。プリザーブドフラワーに関わって20年。わたしにとってあたりまえのことも、あたりまえではないんですよね。

この記事では、プリザーブドフラワーとドライフラワーの違いを、作り方・質感・色・もち・お手入れの5つから、できるだけ噛み砕いてお伝えします。贈りものに選ぶときのポイントや、2つを組み合わせるコツもご紹介します。

プリザーブドフラワーとドライフラワーの違い

まずは共通点から

2つの違いがあやふやになりやすいのは、共通点が多いからかもしれません。

  • 長く楽しめる
  • 水やりがいらない
  • もとは本物の生花を加工したもの

実は、プリザーブドフラワーはドライフラワーの一種とも言われています(諸説あります)。
では、この2つの違いは何なのでしょう。答えはずばり、加工の方法です。

違いがひと目でわかる比較表

プリザーブドフラワードライフラワー
作り方専用の液で水分と色を抜き、保存液と色素を吸わせる吊るす、シリカゲルに埋めるなどして乾かす
質感生花のようにしっとり、やわらかかさっとして、パリパリ
色鮮やか。青など、自然にない色も作れる自然な色。だんだんアンティーク調に変わる
もちの目安飾る環境がよければ数年半年〜1年ほど
値段加工に手間がかかるぶん、高め比較的手ごろ
苦手なもの湿気、直射日光、乾燥しすぎ湿気、直射日光、さわること
向いている使い方ギフト、ウェディングブーケ、お供えの花スワッグ、リース、インテリア

もちの目安は、飾る場所や季節によって大きく変わります。

プリザーブドフラワーとは

プリザーブドフラワーとは

プリザーブドフラワーは、新鮮な生花を専用の液に浸けて水分と色を抜き、かわりに保湿成分と色素を含んだ保存液を吸わせた花です。「プリザーブド(preserved)」は、英語で「保存された」という意味です。

生花のようなみずみずしさとやわらかさ、そして鮮やかな発色を楽しめるのが特徴です。一度色を抜いてから染めるので、青や虹色のように、自然にはない色も作ることができます。

はじまりはフランスから

プリザーブドフラワーは、1991年にフランスのヴェルモント社が独自の保存技術を発表したのがはじまりとされています。ヨーロッパのフラワーデザイナーの間で注目され、日本には1996年ごろに本格的に伝わりました。10月8日は「とわ(永遠)」の語呂合わせで、「プリザーブドフラワーの日」とされています。

プリザーブドフラワーの特徴

新鮮な花でないと、きれいに仕上がらない

プリザーブドフラワーは、おおまかに次の流れで作られます。

  1. 脱水・脱色:花を専用の液に浸けて、花の中の水分と色を抜きます。
  2. 置換・着色:抜けた水分のかわりに、保湿成分と色素を含んだ保存液を吸わせます。
  3. 乾燥:余分な液を落とし、数日かけてゆっくり乾かします。

ポイントは、花の中の水分を保存液に置き換えることです。抜けた水分と同じくらいの量の保存液が入るので、もとの花に水分がたっぷりないと、液が花のすみずみまで行き渡りません。しおれかけた花や、飾って時間がたった花では、花びらが縮んだり、透けたり、色ムラが出たりしてしまいます。

だから、プリザーブドフラワーづくりには、摘みたてのように新鮮で、お水をたっぷり吸った花が欠かせません。そのぶん、生花の美しさを閉じ込めたような繊細な風合いは、ギフトやブーケにとても人気があります。

加工の段階で茎はほとんど残らないので、アレンジするときは一輪ずつワイヤーで茎を作ります。花首だけで届く花に、作り手が一本ずつ手をかけて仕立てているんですよ。

ドライフラワーとは

ドライフラワーとは

生花を乾かして、花が散る前の美しい状態で水分を抜き取ったものが、ドライフラワーです。水分がほとんど抜けているので、花や葉はパリパリの状態になります。自然の色そのままの、ナチュラルな色合いが特徴です。

ドライフラワーの主な作り方

  • ハンギング法:花を逆さに吊るして、風通しのよい日陰で1〜2週間ほど乾かします。いちばん手軽な方法です。
  • シリカゲル法:乾燥剤のシリカゲルに花を埋めて密封し、1週間ほどで仕上げます。花の色や形を残しやすい方法です。
  • ドライインウォーター法:少しだけ水を入れた花瓶に挿したまま、ゆっくり乾かします。かすみ草やスターチスなどの小花に向いています。
ドライフラワーの特徴

色が移ろうのも、ドライフラワーの魅力

一般的なドライフラワーは、色あせを防ぐ加工をしていません。乾かした直後は鮮やかでも、しばらくすると少しずつ色が落ちていきます。それでも、生花とは違うアンティークな風合いが、なんとも言えない美しさを醸し出してくれます。スワッグやインテリアに人気の花です。

お手入れの違い

どちらも水やりはいりません。どちらも湿気と直射日光が苦手なのは同じですが、気をつけるポイントが少し違います。

  • プリザーブドフラワー:湿気を吸うと、花びらが透けたり色がにじんだりします。エアコンの風が直接当たる場所では、乾きすぎて花びらが割れることも。ケースに入れて飾ると安心です。
  • ドライフラワー:とてももろいので、さわったり動かしたりすると花びらが落ちます。湿気が多いとカビの原因にもなります。

ほこりは、どちらもドライヤーの冷風を離れたところから弱くあてて飛ばします。

贈りものには、どちらを選ぶ?

  • お祝いや記念日の贈りもの:やわらかく華やかで、何年も飾れるプリザーブドフラワー
  • ウェディングブーケ:式のあとも、その日の色のまま残せるプリザーブドフラワー
  • お供えの花:水替えがいらず、色も長くもつプリザーブドフラワー
  • ナチュラルなインテリア:色の移ろいも楽しめるドライフラワー

ドライフラワーは「枯れた花」というイメージから、お見舞いや年配の方への贈りものでは気にされることがあります。風水でも、ドライフラワーは気にされることがあると言われます。迷ったときは、生花に近いみずみずしさのプリザーブドフラワーを選ぶと安心です。

2つを組み合わせるコツ

自然に乾かしたドライフラワーと、プリザーブドフラワーの小花は、とても相性がよく、組み合わせるとお互いの良さが引き立ちます。

組み合わせるときは、ドライフラワーにはなるべくワイヤーを使わないのがコツです。ドライフラワーはプリザーブドフラワーよりも繊細なので、やさしく扱ってあげてくださいね。

相性のよい花材や、発色のよい信州産のドライフラワーについては、信州産ドライフラワーの魅力でご紹介しています。

よくある質問

Q. プリザーブドフラワーとドライフラワーは、どちらが長持ちしますか?

目安は、プリザーブドフラワーが飾る環境がよければ数年、ドライフラワーが半年〜1年ほどです。どちらも湿気と直射日光を避けると、長く楽しめます。

Q. プリザーブドフラワーのほうが値段が高いのはなぜですか?

新鮮な生花を専用の液で脱色・着色し、数日かけて乾かすなど、加工に手間と時間がかかるためです。さらにアレンジするときは、茎のない花に一輪ずつワイヤーをかけて仕立てます。

Q. ドライフラワーを贈りものにしてもいいですか?

ナチュラルな雰囲気が好きな方には喜ばれます。ただ「枯れた花」というイメージや、風水を気にされる方もいるので、お見舞いや年配の方への贈りものでは、プリザーブドフラワーを選ぶと安心です。

Q. 造花(アーティフィシャルフラワー)とは何が違いますか?

プリザーブドフラワーもドライフラワーも、もとは本物の生花です。アーティフィシャルフラワーは布や樹脂で作った花で、湿気に強いのが特長です。くわしくはアーティフィシャルフラワーとはでご紹介しています。

Q. 生花をプリザーブドフラワーにしてもらえますか?

フェアリールでは、お持ちいただいた生花をプリザーブドフラワーに加工することは、お受けしていません。

上でお話ししたとおり、美しいプリザーブドフラワーにできるのは、新鮮でお水をたっぷり吸った花だけです。式や記念日に飾ったあとの花は、どうしても水分が抜けはじめているので、加工しても思い出のままの姿には仕上がりません。仕上がりに責任が持てないことを、お引き受けするわけにはいかないと考えています。

そして、思い出の花には、その日にたくさん活躍してほしいと思っています。その場でたくさん愛でて、幸せな時間を彩ってもらう。それが、生花にしかできない役目です。思い出は思い出として、大切にしてくださいね。

「形に残る花もほしい」という方には、はじめからプリザーブドフラワーでお作りする方法があります。ウェディングブーケや記念日の贈りものも、オーダーギフトからご相談ください。

Q. ドライフラワーにもプリザーブドフラワーにもならない花はありますか?

花びらが薄い花や水分の多い花は、どちらにも向かないことがあります。使いたい花が決まっているときは、ご相談のときにお伝えください。合う花材をご提案します。

それぞれの特徴を活かして、フラワーギフト選びや、ご自分で作るときの参考にしてみてくださいね♪

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プリザーブドフラワーデザイナー 小野梨花

小野 梨花プリザーブドフラワーデザイナー

長野県松本市のアトリエで、オーダーのお花とレッスンをお届けしています。

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