花のワイヤリングのやり方|クロスメソッドと種類の選び方・ワイヤーの太さ【プリザーブドフラワー】

こんにちは。プリザーブドフラワーデザイナーの小野梨花です。
プリザーブドフラワーは、お花の部分だけが加工された状態で届きます。そのため、アレンジを作るときには、ワイヤーで茎(ステム)を作る「ワイヤリング」が欠かせません。
この記事では、メインになるお花など、少し大きめの花材でいちばん多く使う「クロスメソッド」のやり方を中心に、ワイヤリングの種類の選び方と、ワイヤーの太さの選び方までまとめました。
この記事でわかること
結論:花のワイヤリングは、茎のないプリザーブドフラワーに、ワイヤーで茎を作る作業です。バラやカーネーションなど大きめの花には、2本のワイヤーを十字にかけて固定する「クロスメソッド」がいちばんよく使われます。クロスメソッドは#24の裸ワイヤーで行うのが基本です。ワイヤリングの種類は花の形で、ワイヤーの太さは花の重さで選びます。
- 花のワイヤリングとは、なぜ必要か
- ワイヤリングの種類と、花の形に合わせた選び方
- クロスメソッドのやり方(3ステップ)
- ワイヤーの太さ(番手)の選び方
- よくある質問
花のワイヤリングとは
花のワイヤリングとは、花にワイヤーをかけて、茎(ステム)を作る作業です。プリザーブドフラワーは、お花の部分だけが加工されていて、茎がついていません。アレンジメントやブーケ、コサージュを作るときは、まずワイヤリングで茎を作ってから、花を挿したり束ねたりします。
ワイヤリングでできること
- 茎を作る:茎のないプリザーブドフラワーを、アレンジに挿せるようにします
- 長さを自由に決める:ワイヤーの長さで、花の高さを調整できます
- 花をしっかり固定する:花がぐらついたり、花首が落ちたりするのを防ぎます
ワイヤリングの種類と選び方
ワイヤリングには、いくつかの種類(技法)があります。どれを使うかは、花の形や大きさで決めます。迷ったら、下の表から花材を探してみてください。
| 技法 | 向いている花材 | 特徴 |
|---|---|---|
| クロス(この記事) | バラ、カーネーション、シンビジウム、カラー、クチナシ、トルコキキョウなどの大きな花 | 2本のワイヤーを十字にかけて、しっかり固定する。メインの花でいちばん多く使う |
| フック | ガーベラ、ダリア、マム(菊)、バラ | 茎が短い花や、花びらが繊細な花に。バラの花首の補強にも |
| ツイスティング | あじさい、小花、葉、実もの、リボン | 枝分かれした花材や小分けにした花材をまとめる。いちばん汎用性が高い |
| ヘアピン | 面が広い葉 | 葉脈にワイヤーを通す。葉の動きを出したいときにも |
| フェザーリング | カーネーション | 花を小分けにして、小さな花を作る |
クロスメソッド(クロスメソード)とは
クロスメソッドとは、花の子房やガクに2本のワイヤーを十文字(クロス)に通して固定し、茎(ステム)を作るワイヤリングの技法です。「クロスメソード」「ダブルピアスメソッド」とも呼ばれます。
2本のワイヤーで支えるので、お花をしっかり固定できます。プリザーブドフラワーのアレンジメントでは、ツイスティングメソッドと並んでいちばん多く使う、もっとも基本的なワイヤリングです。主にバラやカーネーションなど、メインになる大きめのお花に使います。
クロスメソッドが向いているとき
- 向いている花材:バラ、カーネーション、シンビジウム、カラー(オランダカイウ)、クチナシ、トルコキキョウなど
- こんなときに:アレンジのメインになる大きな花を、しっかり固定したいとき
動画で見るクロスメソッド
動画では、バラ、カーネーションの順に解説しています。クロスメソッドの流れはどちらも同じです。お花によって、ワイヤーを挿す位置と、ワイヤーの処理の方法が少し違います。
準備するもの
| 準備するもの | 選び方 |
|---|---|
| 裸ワイヤー #24(2本) | クロスメソッドは、基本的に#24の裸ワイヤーで行います。ほかの番手との違いはワイヤーの太さの選び方をご覧ください |
| ハサミ | ワイヤーを斜めにカットするときに使います |
| プリザーブドフラワー | 動画では、ローズかのんM(大地農園)と、スタンダードカーネーション(フロールエバー)を使っています |
クロスメソッドのやり方(3ステップ)
ここでは、バラのクロスメソッドを例にご紹介します。
STEP01 ワイヤーを斜めにカットして、十字に挿します

- ワイヤーを斜めにカットします。斜めにすると、プリザーブドフラワーに刺しやすくなります。
- 1本目のワイヤーを、バラの花首の下のふくらんだ部分(子房)に、花と水平に刺します。
- 2本目のワイヤーを、1本目と十字になるように刺します。

ワイヤーは、花首の下のふくらんだところ(子房)に刺しますよ。ワイヤーの先を斜めにカットしておくと、すっと入ります。
STEP02 お花が十字の中央になるように整えます
- 花の底から見て、ワイヤーが十文字になっているか確かめます。お花を支点に、4本のワイヤーが出ている状態です。
- お花が十字の中央になるように、刺したワイヤーの長さを調整します。

花の底をのぞいて、4本のワイヤーが同じくらいの長さで出ていたら大丈夫です。お花がまん中に来るように整えてくださいね。
STEP03 ワイヤーを花首の下に曲げ下ろします
- ワイヤーを花首の下で折り曲げ、指で下へ曲げ下ろします。
- 2本ずつ、順に曲げ下ろします。

曲げるときは、なるべく茎(子房)の部分とワイヤーがぴったりくっつくようにするのがポイントです。仕上がりがすっきりしますよ。
カーネーションでは、ワイヤーを挿す位置と、ワイヤーの処理の方法が少し変わります。動画の後半でご覧ください。
ワイヤーの太さ(番手)の選び方
フラワー用のワイヤーは、「#22」「#24」のような番号(番手)で太さを表します。番号が小さいほど太く、大きいほど細くなります。お花の重さに合わせて選ぶのが基本です。
| 番手 | 太さの目安 | フェアリールでの使い方 |
|---|---|---|
| #18 | 約1.2mm | ― |
| #20 | 約0.9mm | ― |
| #22 | 約0.7mm | フックメソッドのバラ(大輪になるほど太いワイヤーに) |
| #24 | 約0.55mm | クロスメソッドの基本。フックメソッドのガーベラ、マム。小分けにしたカーネーション(慣れてきたら) |
| #26 | 約0.45mm | ミニバラ。小分けにしたカーネーション(はじめての方) |
| #28 | 約0.34mm | ― |
| #30 | 約0.29mm | ― |
太さはメーカーによって少し違います。表は、手芸用の地巻ワイヤー(36cm)の一例です。
裸ワイヤーと地巻ワイヤー
- 裸ワイヤー:金属のままのワイヤー。慣れてきたら、こちらでもできるようになります
- 地巻ワイヤー:紙が巻いてあるワイヤー。すべりにくいので、はじめての方におすすめです
クロスメソッドについてよくある質問
Q. クロスメソッドは、どんな花に使いますか?
主にバラやカーネーションに使います。ほかにも、シンビジウム、カラー(オランダカイウ)、クチナシ、トルコキキョウなど、メインになる大きめの花に向いています。2本のワイヤーで支えるので、重さのある花もしっかり固定できます。
Q. ワイヤーはどこに刺せばいいですか?
バラの場合は、花首の下のふくらんだ部分(子房)に、花と水平に刺します。2本目は、1本目と十字になるように刺します。お花によっては、ガクにワイヤーを通すこともあります。
Q. ワイヤーは何番を使えばいいですか?
クロスメソッドは、基本的に#24の裸ワイヤーで行います。ほかのワイヤリングでは、お花の重さに合わせて番手を変えます。番手ごとの太さは、ワイヤーの太さの選び方の表をご覧ください。
Q. フックメソッドとは、どう使い分けますか?
クロスメソッドは、2本のワイヤーで大きな花をしっかり固定したいときに使います。フックメソッドは、ガーベラやマムのように茎が短い花や、花びらが繊細な花に向いています。
Q. 生花でもクロスメソッドは使えますか?
クロスメソッドは、生花のブーケやコサージュでも使われる基本の技法です。この記事では、プリザーブドフラワーでのやり方をご紹介しています。
Q. 曲げ下ろしたワイヤーが、ばらばらになってしまいます。
2本ずつ順に曲げ下ろし、なるべく茎(子房)の部分とワイヤーがぴったりくっつくように曲げてみてください。
松本のアトリエでは、ワイヤリングから学べるオーダーレッスンを行っています。プリザーブドフラワーのアレンジメントを贈りたい方は、オーダーギフトのページをご覧ください。
